ついにこのドラマでもやって来たという感じです。
同じ李国立監督の「楊家将伝記」もそうだったんですが、中盤までは明るく楽しい雰囲気だったのが一気に終盤に向けて悲劇の大鉈を振り下ろすかのようなこの展開・・・。 前半が明るければ明るいだけ、後半の悲しさが際立つんですよね。 覚悟はしていたのものの、19話ラストあたりからもういつの間にか涙が自然と流れるような展開になってきました。 ルォシィが十三を評するこの台詞 “騎射に優れ 馬を駆ること風のごとし 詩文は美しい対句をなし 笛の音は気高い旋律を奏でる 文武両道で豪快かつ自由な男性” 個人的に、四サマ応援派の私ですが、四サマ派だという贔屓目なしに見てもどう考えてもこのドラマの中で最も魅力的なのはこの十三皇子・胤祥だと思います。 演じている袁弘は、「楊家将伝記」の時もなかなか魅力的な耶律斜というキャラで印象的でした。 しかし、彼は辮髪がかなりイケてますよね~。 この凛々しい顔立ちゆえに、皇子達の中でも最も辮髪が似合うキャラに見えます。 8年ぶり(!)に酒を酌み交わしたルォシィと十三。(確か、1話のルォシィは16歳設定だったので今は24歳くらい?) 今後の彼の運命を知っているルォシィに、語る十三の台詞がまた泣けます。 “いつの日にか笛と剣を携えて 馬に乗り自由に世界を駆けたい 鵰を射て 曲を楽しみ 空の下 酒を飲み剣舞を舞う 時には佳人と詩を吟じるのもいい・・・・(中略) 一番大切な兄弟をこの冷たい宮中でひとり戦わせたくない” その大切な兄弟・・・四サマの為に自分を犠牲にして立ち去る彼の凛とした立ち振る舞い。 たった1人の理解者を自分の為に犠牲にしてしまった四サマの無力感を思うと泣けるし、それを見てしてやったりとほくそ笑む八べえの嫌らしい笑い方を見ると、さっさと失脚すればいいのに・・・と願ってしまう(笑) 後々、四サマが雍正帝として即位した後、十三以外の兄弟はみんな改名させられるらしいですが、八べえは阿其那(犬という意味)、九は塞思黒(豚)になるとか(爆) 個人的に、犬が大好きな私なので、正直言って八べえに犬はもったいないとすら思ってしまう・・・。 はっ、また八べえの文句を言い出したら止まらなくなりそう(笑) 個人的に、今まで一瞬たりとも八べえをイイと思ったことがないので、今後も視聴スタイルは変わらない予感(^^;) 以下、この激動の4話についてツラツラと感想を・・・ たまにネットを徘徊すると、八べえ派の方の感想を読むことがあります。 八べえ派から見ると、ルォシィは浮気女というか切り替えの早い利己的な女性に見えるらしい・・・(笑) 個人的に、私はルォシィが四サマを最後に選ぶのは当然の成り行きだと思ってます。 現代から魂だけがタイムスリップしてしまったルォシィは、ある意味本当に孤独。 今後、目の前の皇子達に何が起きるのか知っているけど、決してそれを誰にも打ち明けられない境遇。 そして、自分の運命がどうなるのか・・・それが一番分からない不安。 現代人としての価値観とこの清代の女性としての生き方とのギャップに苦しみながらも、懸命に生きていこうとするルォシィ。 そして、後の雍正帝となる四サマ・胤禛。 不安を顔に出さず、決して腹を読まれなかったら攻撃はされない・・・これが彼が熾烈な戦いが繰り広げられる紫禁城で得た教訓。 それをモットーに生きるゆえに、常に孤独な皇子。 たった一人だけ、幼い時に母を亡くして一緒に育った十三皇子だけが彼の心を理解してくれている(「天は赤い河のほとり」でいうとカイル&ザナンザ的な存在なのね) そんな孤独な二人が、あの紫禁城で出会い、少しずつ心を許しあい、惹かれ合うのは必然だと思うんです。 18話でこの台詞が出てきましたね。 “君の命は私が救ったんだ。私の許可なく死ぬな” これは序盤にも同じ台詞が出てきました。字幕の訳が少し違いますが、おそらく中国語では一緒だと。 私はこのドラマのラストのネタバレは知りませんが、どう考えても想像出来ます(汗) そして、この台詞がすごく重要なんだろうなぁ・・・と思うんです。 今回、十三という最大にして唯一の理解者を失った四サマと、 最も彼女の境遇(明らかに清代の女性とは違う不思議な魅力)を語らずして自然と理解してくれていた十三という別格の友人と離ればなれになったルォシィが、今まで以上に心が近くなっていくのは当たり前なんでしょうね・・・。 そして、歴史を知っていて、しかもその史実を変えようとはしない(個人的に時の最大権力者にあれだけ庇護されてたら何かしら歴史を変えそうにも思うけど、しょせんただの宮女では歴史は変わらないということなのかしら?)し、変わらないと思っているルォシィにとって、四サマというのは自分の愛情で歴史を変えたいと願わなくてもいい唯一の相手でもあるんですよね。 残り15話、悲しい展開が多いと思うんですが、それでも四サマ派でヨカッタと思う私です。 さて、以下は各話の簡単ツッコミ。 【17話】 緑蕪と十四がイイ感じに絡みましたね~。 以前、私が憤慨してた十四の緑蕪&十三に対する無礼なエピソードがココに繋がっていたんですね~。 基本的、私は十四のキャラがイマイチ理解出来なくて、どういう風に描きたいのか謎だったんですが、最近ようやく自分で納得出来る答えが見つかりました。 何となく、十四って気のイイ体育会系というか、脳みそ筋肉系なんですね(汗) あまり複雑な色々と考えたり、先の先を読んだりとかしないタイプというか・・・。 一緒にいる九&十があまりにお間抜けなので、相対効果で十四がマシに見えてましたが、よくよく十四を単品でよく見るとあまり深く物事を考えずに思ったままに行動したり発言するタイプなんでしょうね~。 ある意味、単純というか心がキレイというか・・・。 だから、何となく同腹とはいえあの四サマと十四は肌が合わないのは分かる気がするかも。 ああ、でもこういう人が色々と洗脳とかされやすいんだろうなぁ・・・・。 個人的に、あの八べえがどんなテクを使って、この単純な十四をたらし込んだのか気になるとこです。 さて、皇太子の求婚事件(?)ショックで寝込んだルォシィちゃんの私室での、四サマとのやり取りは萌えるけど、やたらと気軽に入ってくる四サマが素早く水を飲ますあまりにスマートな身のこなしに笑ってしまいました。 “だから、以前あんなに忠告したのに!”と言う四サマにすがるルォシィちゃん。 そんな彼女に“決して見捨てないから・・・”と約束をし・・・。 無事にその件は解決したのちに、彼から以前送られた木蓮の簪を身に付けるルォシィ。 あの贈り物攻撃がようやくイチャつきの小道具になって、本当にヨカッタ(^^)/ 【18話】 このあたりから、やたらと四サマのデコピン攻撃が増えますよね(笑) “顔色の悪い女など娶りたくない”とちゃんとからかいながらデコピン! 普段のポーカーフェイスな彼がこれをやるから、破壊力があるんだろうなぁ。 そして、八べえ母がお亡くなりになりましたが、そのやり取りを見てて思ったのが、 八べえがなぜココまで野心満々になったのかというと、この母の呪縛もあったのかもなぁ・・・と。 いくら幼い頃から出来が良くても、母があんな風にジメ~っとした態度をとって“自分の身分のせいで”みたいなことばっかり言って聞かせてたら、ついついマザコン気味な八べえとしては浅はかな考えを抱いてしまうんでしょうねぇ・・・。 ただ、彼の野心については父・康煕帝はとっくに気付いているみたいですが(汗) さて、ココで十四から明かされた衝撃(?)の真実。 なんと八べえは、病弱で足の持病が悪化し歩行困難になるくらいだと@@。 私、思わず彼の年齢を調べてみたら、ちょうど皇太子が失脚する前の年くらいなので、まだ八べえは三十そこそこなんですよね~(笑) いや~、見かけだけじゃなく中身もジジむさかったとは・・・。 それにしても、このドラマ・・・本当に衣装も小道具もそして背景(あの変なCGは除く)もキレイですよね~。 何度見ても、ため息が出るほど美しいシーンがてんこ盛り! 簪ではなく、首飾りを今日はしているとルォシィが伝えると嬉しそうな四サマ(笑) またまた愛情表現らしいデコピンが! 絶対に正室とか側室とかにはデコピンしてないんだろうなぁ・・・四サマ。 あっ、そういえば久しぶりに出番だった十が夫婦げんかして走り込んできたシーン。 何か、ものすごく感じ悪かった~。 ぶつかった相手がルォシィだと分かって慌てて気遣ってたけど、他の宮女だったら八つ当たりしてますよね~。 何か、九にしても十にしてもこういうキャラなのがいただけない・・・・。 以前のダンシングルォシィの妄想でビックリさせてくれた四サマなんですが、今回はルォシィちゃんが一緒に文字を書くというシーンを妄想してたりして、なにげに妄想バカップル(笑) ま、相変わらずズカズカと私室に入ってくる四サマにも笑えましたが(^^;) 【19話】 正直いって、十と正室・明玉の夫婦げんかはどうでも良くって・・・。 というか、こいつら何年も結婚してるのに・・・(笑) 基本的に、私は明慧・明玉の姉妹はわりと好きです。 一見キツいキャラなんだけど、とっても分かりやすいし、むしろ若蘭の方が扱いにくそう~~~。 本心を打ち明けて、対等な立場でいたいと思うルォシィに真っ直ぐ向かい合った四サマ。 このあたりの器量の大きさがイイですね。 八べえとは大違いっ! やたらと手を握り合うルォシィと四サマが微笑ましいです。 そして、やはりルォシィちゃんに踊って欲しいと思っていたらしい四サマが、自分の誕生日に歌って踊れとこっそり言ってるあたりがツボ(笑) ま、妄想するくらいだもんね~。 それにしても、ルォシィちゃんって突然ラブモードスイッチが入りますよね(笑) 明るく物怖じをしない性格なのに、たまに物憂げに沈み込み、ラブモードになると一気にスイッチが入るとは・・・。 そりゃ、みんな翻弄されちゃうのも仕方ないかも・・・。 ココでの茶菓子のイタズラはあまりにカワユくて、その後のあの手を掴んでのイチャイチャは四サマ派にはなまらない・・・(なぜ、未だにあのシーンだけ例の腕輪をしてるのかは謎ですが/笑) そうそう腕輪といえば、八べえが四サマとルォシィを疑っていたのは少しずつそんなシーンがあったからビックリはしなかったけど、 四サマが八べえとルォシィの事に気付いてなかったのにはビックリ! いや、四サマ本人が言ったワケではないけど、十三が言うから信憑性はありますよね~。 意外とボーッとしてたらしい四サマにウケました~。 【20話】 もう十三のあまりの男らしさ、凛とした潔さに悲しいながらも惚れ惚れとした回でしたよね~。 ルォシィに対しても、色恋抜きで最も理解してくれた大切な友人。 このドラマ、撮影が冬だったので、撮影風景の写真を見るとみんな厚着をしてるのに、この雨のシーンは過酷ですよね~。 詩詩ちゃんが少しずつ肌がお疲れになってきて、顔もむくんでいる気がするのに、このシーンは大変そう~。 それでも、二人の気持ちが寄り添ったであろうこのシーンは少し胸キュンものでした~♪ そうそう、ココでも八べえが若蘭の名前をダシに使うあたりが何だかサイテー。 さっさと失脚すればいいのに・・・。まぁそんなに簡単にはいかないんでしょうけど・・・。 個人的に、ルォシィ&四サマのシーンで片尾曲『 三寸天堂 』が流れるとものすごく好きかも。 さて、残り15話! こんなに面白いドラマが終わってしまうのは本当に悲しいんですが・・・最後まで楽しみたいと思います~♪ それにしても、今週は忙しくて4話分まとめて1記事にしたんですが、やはり中身が濃すぎて記事が長くなってしまいました~(汗) Top▲ |
by futonlove
| 2012-11-09 15:29
| 宮廷女官 若曦
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